ゼロから始めるワガママ英語_不定詞の指す時間
気になるブログ-英語と日本語の違い
不定詞は元々、動詞として述語で使われていた言葉が名詞として主語や目的語のようになったり、形容詞のように名詞を修飾する形で使われたり、副詞として動詞や他の修飾語を修飾したり、まるでジョーカーのように好きな形で使われるものを言う。
不定詞にはto不定詞と原形不定詞がある。
to不定詞はto+動詞の原形で、こちらは目印のto があるので、不定詞だと分かり易い。
しかし原形不定詞は文の中でそのまま動詞の形をしているのでうっかりすると動詞と間違える。
ついでにto に関しては前置詞として使われるto がある。
これも混同しやすい。ただ、この時はto+名詞です。
名詞の前で主語と離れた場所に目的語を画きたい時に使います。
これは空間的に別の場所を指し示して、観測者の目線を主語の位置から離れた場所に、目的語を画きたい場所に誘導しています。
今現在、あなたがどこに居るか分からないがGo to Tokyo. と言えばTokyo は名詞、だからto は前置詞。
不定詞ではありません。
この場合の命令文はあなたの位置に関係なく、東京にあなたの目線を向けさせて、移動させようとしています。
それに対してto 不定詞を使う時は空間的目線移動ではなく、時間的前方方向に目線を誘導しています。
最近、評判の悪かったGo to eat キャンペーンについて考えてみましょう。
ちなみにto不定詞なので Go to eat はGo , to eat です。 Go to , eat ではありません。
Go to eat 『行こう』『食べる為に』のような場合はgo で今出発するのだが、go した時点ではまだ、eat していません。
つまりここでgo と eat の間にはタイムラグがあります。
だから『行こうぜ』そして時間軸前方方向で『食べようぜ』となります。
しかし、Let’s go eat. としてeat が原形不定詞で登場するとgo と eat の間のタイムラグが無くなります。
『さあ、皆で行こうぜ、食べようぜ』となります。
でも、日本語にするとLet’s go eat. とLet’s go to eat. はどちらも『さあ、食べに行きましょう』となって、通常はこの時間的な差を無視してしまいます。
そして不思議な事に英語の参考書を見ていてもこの時間的な違いをあまり重視していません。
全く触れていなかったり、書いていてもサラっと流れていてほとんど注目されていません。
ですが、私はこの時間的な守備範囲の違いはとても大事だと思っています。
特にto不定詞とセットで出てくる動名詞(~ing) の守備範囲は過去から現在に至るまで繰り返し起きていた事となるので、これとの時間的な差はしっかりと認識しなければいけないです。
I stop to smoke. 『私、停止、時間軸上前方方向で喫煙する為』→『これから喫煙します』
I stop smoking. 『私、停止、過去から現在まで繰り返した喫煙行為』→『禁煙します』
上記のようにto 不定詞と動名詞では意味が正反対になってしまいます。
だからもっとこの部分の説明が必要だと思うのですが、たいていの本はこの時間差を重要視していません。
to 不定詞と言えば何とか的用法の分類に力点が置かれて書かれた本が多いです。
この先は私の考えですが、日本語はPC画面の中に、昨日や、今日や、明日と言った時間のコマンドを適時入力する事で画面内の時間軸を瞬時に変更できるから言葉の持つ時間軸上の守備範囲を重視する必要が無いからでないかと考えています。
それに対して英語は自分が現場空間内に居て、その時間軸上固定された位置から過去や未来を見る必要があるので逆にこの時間感覚の違いはしっかりと押さえておく必要があるのではないかと思うのですが。
2020東京オリンピックいよいよ始動です。
1年遅れで、問題山積みで、何だかグダグダですが、とにかく選手を応援しましょう!
Go Tokyo Olympic! でも現場には来ないでね。 なんてね。