ゼロから始めるワガママ英語_名詞の話
気になるブログ-英語と日本語の違い
英文の骨組みを作るのは名詞です。
主語や目的語は名詞で作られます。
主語は左から見て前置詞の付いていない名詞が主語になる可能性が高いです。
英文を読むのに主語+述語動詞(S+V)を見つけなければなりません。
短い文の場合は比較的簡単です。
しかし、骨組みに修飾語が付いて文が長くなったり、1つの文にS+Vが複数個あると、関係性を見つけるのが困難になります。
そもそも英単語の意味が分からなくてどの単語が名詞なのか分からないと意味そのものが掴めません。
だから私は最初は骨組みが名詞と言われてもピンときませんでした。
しかし、長い文を読む時にこれを意識していると文の構造が理解しやすくなるので知っていると、後々、便利になります。
出来るだけ意識しておきましょう。
次に名詞に関して特徴的なのは英語は日本語と違って単数と複数の区別がはっきりしています。
別々の場所に存在出来て数えられる名詞と一塊になっていて個々に存在出来ずに数えられない名詞とに分かれます。
数えられる名詞は前に a を付けて単数表記。後ろにs を付けて複数表記と区別します。
でも以下のように数えられない名詞として単複の区別をしないものも有ります。
不定形な物としてwater『水』 bread『パン』 paper『紙』 rain『雨』など
一塊の物としてmoney『お金』 hair『髪』 rice『米』など
物質ではない情報体名詞としてlight『光』 love『愛』 homework『宿題』 tennis『テニス』 fun『楽しみ』 music『音楽』など
人や国の名前のように固有名詞としてJapan Mike など
これらの数えられない名詞は前に不定冠詞のa を付けませんし、語尾にsも付けません。
何故でしょうか?
これを英語人と日本語人の物の見方の違いから考えて見ましょう。
以前から私はこのブログで英語人と日本語人の立ち位置の違いを主張しています。
例えば、ハリウッド映画でターミネーターのサラ・コナーやジョン・コナーはスカイネットと戦うのに自分の周りの世界をバトルフィールドにしている。
それに対して日本アニメでサマーウォーズのケンジ君やナツキ先輩やカズマはオズと戦うのに目の前にあるコンピューターの中をバトルフィールドにしている。
ここで仮定してみる。
言語情報処理をするのにこの2つの映画と同じように2種類の立ち位置があると。
ターミネーターのように自分の周りをバトルフィールドにする場合は一目で周囲を認識できない。
物を見ようとすると、まず自分の見たい方向に目線を向けてからその方向にある物を認識する。
このような物の見方をlook and see
『見たい方向に目線を向ける、そして、その方向にある物を認識する』
と言う。
この状態で、今、数えられる名詞、ペンが目の前にあったとする。
a pen なのか some pens なのか?
ここでペンが1本か、複数本かと考えてはいけない。
ここはペンが1ヶ所にあるか、複数ヶ所にあるかと考える。
1ヶ所ならば、その1点だけを look and see して終わる。
しかし some pens ならば1ヶ所の点だけをlook and see して終わってはいけない。
別々の場所にlook and see を複数回、繰り返す必要がある。
だから数えられる名詞に対する時は常にそれが1ヶ所にしかないのか複数ヶ所にあるのかを意識しなければならない。
逆に数えられない名詞に対する時は
不定形な物としてそれが1ヶ所にあるか複数ヶ所にあるか言えないもの
water『水』 bread『パン』 paper『紙』 rain『雨』など
ただし、これらは
a cup of water『コップの水』 a loaf of bread『1斤のパン』
a piece of paper『1枚の紙』 a drop of rain『1粒の雨』
のように形を限定したら複数ヶ所に配置できる。
一塊の物として最初から存在するmoney『お金』 hair『髪』 rice『米』は1ヶ所の点を見たら複数の物が目に入って来るので、1ヶ所か複数ヶ所かの問題ではなくなる。
物質ではない情報体名詞としてlight『光』 love『愛』 homework『宿題』 tennis『テニス』 fun『楽しみ』 music『音楽』などは最初からどの点を見るかの問題ではない。
人や国の名前のように固有名詞として存在する Japan , Mike のような1点物はそもそも同時に複数ヶ所に存在しない。
だから知っておいて欲しい。
『a 数えられる名詞』と『some数えられる名詞s』は1個か複数個かの違いではない。
1ヶ所か複数ヶ所かの違いである。
ちなみにコンピューターの画面の中をバトルフィールドにする場合は最初から画面全体が見えているのを前提としている。
すると一々この画面の中の1ヶ所の点で、とか複数ヶ所の点で、なんて誰も問題にしない。
だって、look and see しなくても最初から全体が見えているから。
それよりも2次元だと物が1方向からしか見えないのでその形状が気になる。
紙を正面から見ると面の広がりが見える。でも、横から見るとただの線になる。
ペンは横から見ると細長い棒だけど、後ろから見ると丸が見えるだけ。
ボールは前後、左右、上下と見る方向に関係なく同じ形。
画面の中で3次元的に回転出来たら良いけれど、出来なければ1方向からの情報だけでは物の形状が判断できない。
だから物の形状を教えてくれる情報が欲しくなる。
紙は枚、ペンは本、ボールは個のように2次元画面を見ている場合は形状を示す補足説明が大事になる。