【ビジュアル英文解釈】転用接続詞と言う
気になるブログ-英語と日本語の違い
一見して接続詞と思えない言葉が、接続詞の働きをして副詞節を作っている場合がある。
この言葉を転用接続詞と言うらしい。
Once the train had started, the talk became even more excited.
『いざ、列車が動きだしたら、会話は、より一層エキサイトした。』
once は副詞で『かつて』と訳したくなる。
しかし、ここでは接続詞として働き、『一度~したら』の意味だと言う
。本書では『いざ』と訳している。
By the time we reached home, it was quite dark.
『私たちが家に着く時までには、すっかり暗くなっていた。』
by は前置詞だが、『~の時間までに』動作が終わる、ような形で、接続詞的に使われる。
このように文章の中で、場合によっては接続詞として働く色々な言葉がある。
これらは個々に知っていないと、どうしようもない。
以下にいくつかの例
Now(that) you are a big boy, you ought to know better.
『お前ももう大きくなったから、もっと分別があって当然だ。』
NowもしくはNow that で『今はもう~だから』
He ran away the moment he caught sight of her.
『彼は彼女を見た瞬間に走り去った。』
the moment『その瞬間に』
Do it the way I told you to. 『私が言ったとおりにやりなさい。』
the way『そのとおりに』が接続詞的に働く。
Do it『そうしなさい』I told you『私があなたに言った』
本来、その後にto the wayと続くのが、省略されている。
Every time I see him, I find him smiling.『いつ彼にあっても、彼はニコニコしている。』
every time 『~するたびに』や『~するごとに』の意味がある。
→『わたしが彼に会うたびに、私はスマイルする彼を見つける。』
The first time I saw my father weep, I was sixteen years old.
『初めて私の父が泣くのを私が見た時、私は16才だった。』
In case I forget, please remind me. 『私が忘れていたら、注意してください。』
In case『~の場合』『私が忘れている場合はどうか、私に思い出させて下さい。』
You may have the loan provided you offer good security.
『確実な担保を差し出せばあなたはローンを受けられる。』
You may have the loan『あなたはローンを持てるかもしれない』
provided 『提供された』これが接続詞のように働く、『提供された時は』
you offer good security『あなたが良い安全保障を申し出れば』
お金を借りる場面でsecurityが『担保物件』の意味でも使われると知らなければ、どんな状況なのか上手く想像できない。
Granting you are innocent, can you prove it ?
『あなたが潔白だとしてもそれを証明できますか?』
grant『認める』 innocent『無罪の』
Grantingが接続詞のように働く。
『あなたが無実だと認めてもあなたはそれを証明できるか?』
今日は接続詞のように働く言葉たちでした。
この辺りになると、単語もあまり見慣れない意味で登場するので、どんな場面か想像するのが難しくなる。
全てを網羅できないので、辞書を片手にコツコツ進むしかなくなる。
とても大変。
注:この記事は1987年発行の【ビジュアル英文解釈】伊藤和夫 著 駿台文庫
を見ながら私が個人的趣味で勝手な解釈を書いているだけです。
記事の内容は 著者及び出版社とは一切関係がありませんので、ご了承下さい。
特に日本語訳等は、なるべく「左から絵を画くには」の視点で模索しているので、普通に英文和訳を考えるなら唾棄すべき状態になっています。
もし、この記事に目を止められる方がおられたとしても、そのつもりでお願いいたします。